創作ストーリー美日々25話~が有ったとしたら・・(3)

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※創作続編 ・第25話・・・・・ 『それぞれの思惑 』

Part 3,《 ソンジェ の 苦 悩 》



セナの再起を賭けた新曲は予想外のヒットを飛ばし続け記録的な人気と売り上げを伸ばしていた。
観客で沸きあがる成功に満ちたステージを会場の最上段最後方でその喜ぶ姿を見届けたソンジェは控え室にセナを訪ね労いの言葉をかけた。
その後セナの誘いを偽り振り切って一人静かに会場を後に何処へ行くとも行き先のあてもなくただ一人車を飛ばした。
理由がさっぱりわからない・・・
セナの喜びに溢れたステージを生で確認し仲睦まじく寄り添っているヨンスを見、寄り添って観客席に近づき抱き合うセナとヨンスの姿をみていたらホントの姉妹以上に写ったのだろうかミンチョルはソーッと席を離れソンジェの所にやってきていた。

近寄ってきたミンチョルの顔を見て作り笑いをしたが・・・
言いようの無い、その喜びと嬉しさに反してソンジェの頭と心の中を、サーッと侘しさがよぎった。

ヤン・ミミからミューズレコードの社長を任され、
「ソンジェ君さすがじゃない もう一流の社長だわこれで私も安心よ」
「えぇ あっぷあっぷで精一杯なんだけどありがとうございます」

セナの再起復活も成功させミューズ社の売り上げも伸び安定してきたにもかかわらず・・・
「やった~ これでセナも もう大丈夫だ」

兄さんやヨンスさんもみんな周りの人は喜び夢を叶わせ倖わせになったのに・・・





「ヨンス姉さんも手術が成功してホントにヨカッタね」
「それにさぁ 知らない人の骨髄が適合しちゃうなんて凄いことなんだよ」
「今だから言えるけど 僕にはそれが不思議でわからない」
「でも 僕はこれで安心です」

そう言った口先とは別に 僕は・・・
何故か心の中にポッカリと穴が空きだし 
この脱力感と空虚感は・・・
ミンチョルの漲ぎるようなやる気とは相反し
日に日にソンジェの元気はなくなり気力が失せていた
近頃では経営者として社長としての手腕さえもわずらわしくなり
重荷で仕事をするのが嫌になってきていた
人のことばかりを気にして考え心配したり気遣ったり世話をして
偽りない心の内を胸に秘め閉じ込め押し殺して今日まできてしまっていた
ヨンスの手術をキッカケにそれ以来気安く接するようになっていた
ミンジは
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今までとは何かが違ってきた揺れ動き一人悩んでいるような
ソンジェの心を見抜き
心配していた
ソンチュンもミンジと同じように退院したヨンスを伺いにくる
ソンジェのさりげない仕草と表情から見抜き心配していたが
喉まででても声に出して直接触れることが出来なかった・・・

ソンジェは悩みを一人で抱え込み
母さんをなくし
ヨンスが結婚してから
本音で誰にも心の内を話せなくなってきていた
みなが現実と立ち向かって過酷な困難を克服し
夢を掴みとって幸せな道を生きいきと歩んでいるのに・・・
ソンジェは自分を押し付け重い気持ちにさせているものにハッ!と気が付いた

「 僕は  今  生きいきしてない!  」
何の不満も無いはずなのに何故かソンジェは
寝ながらも考えるような日々を送っていた振り返ってみれば今まで自分の意思で動きだし
自ら道を切り開いてきていなかった
全て周りから言われたり与えられ 
隠れるようにコソコソやってきたことがバレて  
潜んでやってきたことばかりだった・・・
唯一あったとするならヨンスへの思いの告白と
ミンチョルへの突っかかり
それと実父の経緯を知ったとき
ソンチュンや母ミョンジャに恨み言や反抗の態度を取った時だけだった
しかし、それらは自分の意思で・・・というものとは
ニュアンスが違ってた・・・恋の未練や反感と反発だった
じっくりと冷静になれた今、振り返ると僕の歩みたい本当の道は・・・
僕の本当の気持ちは・・・
 夢は・・・
 生き方は・・・
 求めているものは・・・
 欲しいものは・・・
 やりたいことは・・・
 このまま流されてこの道を歩き続けていいのか・・・

自問自答の、悶々とした苦しい迷いの日々が続いていた

「 違う!違う! そうじゃ~ない! 違ってるんだ~!」 
   何かが違う・・・
周りのそれぞれ人がそれぞれに抱いていた思いを叶わせ幸せな道を歩みだし始め
  ふと、自分を振り返ると・・
「 僕は、これでいいのかっ!?自分の道を歩いているのかっ!?・・・」
  何一つ不満は無いのに・・・心が満たされない・・・    
まわりの騒然とした雑踏の中で一人自分だけが取り残されてしまったような
孤独感にさいなまれてきていた。

ソンジェはそんな自分の本質を見いだす為
自然と触れ全て忘れて生甲斐生い探しに
あてのない自分探しの流浪の旅にでることにした
何処までも続く母なる海の香りのやさしさを求め・・・
大いなる父の山の包み込むようなふところを求め・・・
のどかな田園風景と逞しい漁村の村々を訪ね・・・
ソンジェの周りを囲む人々もそんなソンジェの気持ちを察し
心配しながらも優しくそれをそーっと見守った

春の日差しが眩しいある日ソンジェはバイクにまたがった
ビデオ・デジカメ・ノートパソコンなどバッグの中に詰め込んだ

ソウル(京城・漢城⇒「首爾」)の町並みを後に
京畿道(キョンギド)・天安(チョンアン)~忠清南道 (チュンチョンナムド) ・大田(テジョン)へと心地よい風をきり京釜(キョンブ)・湖南(ホナム)高速道路を飛ばした。。。

今回の自分探しの気ままな一人旅では・・・・・    
真正面から自分と向き合って自然に囲まれ自身を見つめ直し本質を探し出すつもりだった

《僕は何のために何をしに生まれてきたのだろう・・・?》
《僕はいったい何がしたいんだろう・・・?》
《僕はいったい何なんだろう・・・?》
《僕は何をしなければいけないんだろう・・・?》
《僕は何のために生きるんだろう・・・?》

《僕は僕であり僕らしいってどんなものなのだろう・・・?》
《僕は誰のために何を求めているんだろう・・・?》
《僕の生甲斐って何なのだろう・・・?》
《僕の責任と義務って、いったい何なのだろう・・・?》
《僕が僕を生きるためのエネルギーの源って何なのだろう・・・?》

《僕の喜びと幸せってどんなものなのだろう・・・?》
《僕は誰のために生きてるんだろう・・・?》
《僕は必要な人間なのだろうか・・・?
 どうでもいい不必要な人間なのだろうか・・・?》
《人は何故生きてるんだろう・・・?》
《僕は何故生きてるんだろう・・・?》

悶々としている心のわだかまりを解きほぐしかすかな光でも...
みつけたい・・ 見い出したかった
何も見つからないかも知れない・・・ ・・けど
何もわからないかも知れない・・・・・  ・・ けど

京畿道(キョンギド)・ソウル(京城・漢城⇒「首爾」)~天安(チョンアン)~忠清南道 (チュンチョンナムド) 慶尚北道(キョンサンプクド)・大田(テジョン)~・栄州(ヨンジュ)~慶尚北道(キョンサンプクド)・慶州(キョンジュ)~慶尚南道(キョンサンナムド)釜山(プサン)~済州道(チェジュド)~全羅南道(チョルラナムド)・木浦(モッポ)~全羅北道(チョルラプクド)~忠清南道 (チュンチョンナムド) ~京畿道(キョンギド)・ソウル(京城・漢城⇒「首爾」)へのと、韓国の中央部を南東に突っ切り、新羅(シラギ・シラ・、シンラ)王朝時代の首都だった慶尚北道(キョンサンプクド)・慶州(キョンジュ)と、現在ソウル(京城・漢城⇒「首爾」)に次いで第2の都市である港町、慶尚南道(キョンサンナムド)・釜山(プサン)、韓国最南端の島、1年を通して温暖な気候の火山離島のリゾートアイランド「済州島(チェジュド)」と、南の海岸線を通ってソウル(京城・漢城⇒「首爾」)に戻る

期間も何もかもがすべからく当ての無い行き当たりばったりの何ものにも縛られない思いつくままに身を任せる、自由気ままな流浪の旅を送るつもりだった。
韓国の歴史をつくった原点とも言える何世紀も昔の百済(ペクチャ)・新羅(シラギ・シラ・、シンラ)時代・加羅(カラ)の地方を気ままにバイクで訪ね歩きそこから自身の何らかを見出したかった。

ソンジェにはそこで自分が抱えている何かが見い出せ発見できるような気がしていた。
ソウルを後にした約6時間後、約 170kmほど離れた白頭大幹(ペクトゥテガン)(朝鮮半島を東西に大きく分ける山脈)を走り抜けていた。
そこは半島の南へ伸び形成した深山幽谷や明るい日差し緑の山々澄んだ水が調和し仙境をなす朝鮮半島の背骨を形成する白頭大幹から西海へと伸びる車嶺山脈(チャリョンサンメク)と小白山脈(ソベク サンメク)の険しい自然の摂理に順応していた。
そんな山間道交通の要衝地大徳(テドク)を走って見えてきた研究団地やエキスポ科学公園を横目に通り抜け韓国八景の一つ俗離山(ソンリサン)のそばにある大清湖(デチョンホ) の湖畔に着いた。

ソンジェはバイクを飛ばしながら目に飛び込んでくる山々の雄大さと新鮮な空気を満喫し酔いしれた。
山々はあんなに威風堂々としてるんだろう・・・
とり囲む様々な木々は春夏秋冬と色合いを変え何も考えず成長しつづけてる源は何なのだろう・・

そして、山の中に突然と現われた湖の大清ダムの展望台に上がると天下を治めたような気持ちになり人的に造られた壮大な大清湖の美しさを感じることができ別世界のような静けさのなかで、絵葉書の写真のような美しい姿を映し出しており身も心も魅了されてしまっていた。
・・・バイクの旅に出てよかった!!! そう思った
涼しげな森林浴をおびた空気もたまらなく美味しい
久しぶりに感じた

いつしか忘れてしまっていた幼い頃感じたことのあるような懐かしい新鮮な空気だった。
ただジーッとまるで鏡のように静かな湖面と緑につつまれた周りの俗離山・月岳山・小白山など三大国立公園の山々を眺めていると...
自然がかもしだす恐ろしいほどに雄大で物言わない
大自然がおりなす ” 美 ” を感じざるをえなかった
気にいった景色をデジカメにとった
疲れを癒すため李氏朝鮮時代から伝わるという湯治客でにぎあっている儒城温泉(ユソンオンジャン)に行きゆったりと体を湯舟につかり心身の疲れを癒した

こんなに心穏やかな気持ちで自然の中に身を投じたことは今までに一度もなかったことだ
自然が与えてくれる幸せを感じた
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この日は携帯で予約を入れ大田(テジョン)の中級ホテルに泊まることにした
本当は行くとこ何処でその地の家々での民泊をしたかった
それはソンジェにはとてつもなく勇気のいる行動だった

大田(テジョン)は日本の植民地時代に鉄道輸送を中心に物資の集散地として発展し大田という名称は元々この辺りにあった「ハンバ」という集落の名を日本人が意訳して「大田」と漢字をあてたことに起源があるらしい
戦後は交通の要衝=軍事的要衝として軍関係の施設が集まり軍用地の転換も含めて工業団地の開発が推進され首都機能移転の受け皿として行政機能も拡大し内陸の新興地域ということもあって今では、工業、電機・精密機械などの生産工場が中心となっていた。

1993年に大田EXPO’93(大田万国博覧会)が開催され跡地には国立中央科学館が建てられていた。

ホテルでくつろぎ寝る前には
今日行ったところの写真や映像
感じたことなどパソコンに取り込みキーを叩いた
それが感慨深く楽しかった・・・


* そ * れ * で * は *創作続編 25話パート( 3 )* E N D *


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  by raymirainya | 2006-09-14 16:00 | 創作続編 25話(3)

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